牛樟樹について

牛樟樹について

学名:

Cinnamomum kanehirae Hayata

原産地:

台湾特有種

分布:

台湾中、低海抜地の森林に自生。主に桃園(復興角板山)、苗栗(南庄郷、三湾郷)、南投(竹山、水里郷)、高雄県(六亀)、花蓮、台東等の山地に分布。

用途:

牛樟樹は台湾原生の特殊な樹木で、その樹形が太くまっすぐなことから「牛」樟と呼ばれています。牛樟樹の種子は繁殖が難しいため、林業試験所では十数年前から無性 繁殖の研究を開始しました。現在、牛樟樹の挿し木繁殖技術において最も重要な部分、つまり植物生理学におけるいわゆる「若返り」の理論を利用して、牛樟樹の苗木はすでに量産されています。 牛樟樹の花は粘質虫媒花で、母樹間での受粉は困難です。また、樹冠の頂端で開花するため風害に遭いやすく、その種子は未成熟のうちに鳥や獣に食べられてしまい、採種は極めて困難です。自然の状態では生い茂ることが難しく、たとえ自然と種付けが出来たとしても林の下では光が不足し、また、厚すぎる枯枝や落葉に埋まってしまい種子の発芽が難しいなどの原因により、何度も失敗しました。林の中で牛樟樹の苗木を見つけるのが容易ではない原因がここにあります。



デ ー タ:台湾省林業陳列館の案内解説パンフ